2011/04/08
百鬼夜行〜庵〜4 鷲見博史
3月11日、日本が巨大地震と津波に襲われてからもう一ヶ月が経とうとしています。
何もかも奪い去り、引き裂いて、呑み込んでしまう。
改めて自然のおそろしさに慄きました。
あれから色々な価値観が変わった気がします。
譲りあう心や、信頼。家族、友人たちが当たり前のようにいてくれていること。普通と感じてたものが実は特別なことの連続であること。あと、言葉の持つ力。
あれから、CMやネットで詞や、または詞を朗読しているのを目や耳にしますが、良い詞は良いですね。
谷川俊太郎さんの「今日はバラ色が好き」という詞。
直接に被災した人を励ますような内容ではないですが、読んだ人の心をちょっとでも温かくさせる、和ませるような言葉だと思います。普段そういった詩集とか全くもって読みませんが、タレントがテレビを通してがんばれって言うても一向に響きませんが、美しく意味を持つ言葉の羅列は、人の心に何かを残し、次へと続く力になりうるものだなと思いました。
断っておきますが、このコラムはこれまでも、これからも心に残るものは書けませんので。あしからず。
2011/03/21
百鬼夜行〜庵〜3 鷲見博史
今年も、はや三月。実に早いです。一月、二月何をしていたんだという感じです。サッカーアジアカップの思い出ぐらいしかありません。何をしてたんでしょうか。
関係ないですが、パンあるじゃないですかパン。食べるやつの。中学生の頃はすごい好きでいっつもつぶあんドーナツとかコーヒーデニッシュとかほお張ってたんですが、それからあまり好きではなくなり、ここ数年前まで好き好んでパンを食べることなど余りなく過ごしてたんですが、何故か近頃知り合う人がパンを趣味で作ってたり、パン屋さんだったりしてパンを食べる機会がぐんぐん増えて今や中学生以来のパンブームでございます。というわけでその最近お知り合いになったパン屋さんを一方的に紹介します。
「ふくらすずめ」さん、阿倍野王子神社の近く古民家を改装したパンとお茶の
お店。パンのおいしさはもちろんのこと、見ていただきたいのはセンス溢れる店内です。もう、いちいちかわいいので、ショーケースから何から。ご夫婦でされていて、奥さんは実はロック好きのクロマニョンズファン。
二軒目はパンとお話「Appleの発音」さん、平野駅近くの長屋を改装したお店。小説を書いていたご主人はパンにひとつひとつストーリーを作ります。それにイラストレーターの奥さんのへんてこなかわいらしい絵が化学反応を起こし、熱を帯びて何やら平野が面白そうに思います。
機会があれば是非一度お立ち寄り下さい。
パンといえば今年セレッソ大阪にブラジルから移籍したピンパ(ォ)ンは23歳でサッカー歴がなんと3年だそうです。どういうことなんでしょうか。
2011/02/01
百鬼夜行〜庵〜 2 鷲見 博史
寒い日が続きますね、ひたすら寒いですね。毎日毎日。みなさんお元気でしょうか。
以前、この店が紹介された「大阪人」に今回は伝統野菜の特集で、いつもお世話になっている長居の松本皓一さんが紹介されます。もう先に出来上がってる本を見せてもらったんですが、見開き一面におっきい写真で畑と野菜が掲載されていました。松本さんが作る大阪の伝統野菜は有機栽培で味が甘く、凝縮されて、瑞々しく濃いです。大阪の伝統野菜は、田辺大根、天王寺蕪、難波葱、
毛馬胡瓜、大阪しろ菜、勝間南瓜、などいろいろ。
松本さんは話好きで、野菜を取りに行く度、いろんな事を教えてくれます。天王寺蕪が信州長野に持ち込まれたが根っこが育たず、葉っぱばかり伸びて、それが野沢菜になったとか、野菜には表と裏があり、葉物でも、葱、根菜どれでも表に揃えて束に括らないときれいに見えないとか、春菊は狭い面積でたくさん作れるのでけっこう儲かるとか為になる面白い話ばかり。
永遠と話はるんでどこで切り上げるか考えてしまいます。
2月1日発売予定なのでみなさん目にする機会があれば是非ご覧下さい。
それでは。