大阪の北浜・南森町にある、古い蔵を改築した隠れ家ダイニングとイベントスペース

〜百鬼夜行〜4 鷲見博史
2012/04/05

 むかし、子供の頃にドラえもんを観てたときのはなしなんですけど、のび太がしずかちゃんと二人っきりになりたいからとドラえもんにお願いしてそういうひみつ道具をだしてもらうんですね。そしてその道具を使い、まんまとしずかちゃんと二人っきりの世界を手に入れるわけです。アホののび太は喜び勇んでしずかちゃんの家に行き、連れ出して外を歩いていると街から人がいなくなっていることにしずかちゃんは気づくんですね。ことの重大さに気づいていないのび太にしずかちゃんは諭します。ご飯はだれが作ってくれるのか、野菜は誰が作ってくれるのか、親は、先生は、誰がいろいろ教えてくれるのか、二人っきりでなんか生きていけるわけないやないかと、しかものび太さんなんかと。当時の僕ものび太並みに衝撃を受けた記憶があります。一人や二人だけでなんか生きていけないんやと。例えは極端でしたが、なんとなく今、八年半を振り返ると人と人との繋がりを考えずにはいれません。誰かが誰かと繋がって世界は成り立っているんだなと。ほんとに色々な人と関わり、色々な人にお世話になり、育ててもらいました。
 というわけで、お察しの通り僕はイオリから旅立つことと相成りました。次回からは、ひマワリあやこの『すごい風です』を連載します。乞うご期待!
 今後ともイオリをご贔屓に。ではまた。
2012・春                    了

04月05日